第20回菜の花忌「司馬作品を語りあおう--今の時代を見すえて」

第20回菜の花忌シンポジウムが、 2月20日に日比谷公会堂で行われました。

司馬遼太郎記念館館長 上村洋行氏の挨拶
○ 滋賀県は今年(2016年)が司馬遼太郎の没後20年にあたることから、4月23日に県立文化産業 交流会館(米原市)で「街道をゆく」をテーマにしたシンポジウムを開く予定。

○ 産経新聞は2016年秋から司馬遼太郎展を開催。

○ 司馬遼太郎氏が書いた長編小説は44、短編小説は156。本の出版は約370冊、講演録は90~100冊。対談は書籍になっているのが119、書籍になっていないのが約180。(財団の職員が初めて調査したようです)


司馬遼太郎賞贈賞式
「狗賓(ぐひん)童子の島」の著者、飯嶋和一氏に司馬遼太郎賞が贈られました。この本を読み、隠岐の島に行きたくなったのですが、隠岐の島ウルトラマラソン100kのエントリーは一晩で締め切られてしまいました。

シンポジウム
テーマは、「司馬作品を語りあおう--今の時代を見すえて」。パネリストの主な発言。

司会 古屋和雄氏(元NHKアナウンサー)
 1981年の春のリーグ戦で、東大は早稲田、慶応から勝ち点を挙げ、赤門旋風が吹き荒れ、臨時にテレビ中継もされたようですが、その時の投手の一人が国友源重郎商店の国友充範氏で司会者の古屋氏と同期入社とのことでした。

各パネリストの発言(私が興味を持ったことの備忘録)

辻原登氏(作家)
街道をゆくを高校2年生から熟読。
ベスト3
3位 梟の城 小説として良く出来ている。
2位 韃靼疾風録 「韃靼の馬」で辻原氏が司馬遼太郎賞を過去に受賞。私はこれを読んで対馬に行きた いと思ったが、未だ実現せず。
1位 街道をゆく 13壱岐・対馬、24近江散歩・奈良散歩
 私は街道をゆくを全巻読んだが、近江散歩の国友氏の鉄砲の話は完全に忘れていた。たたら製鉄の話はよく覚えていたのだが・・・。

国友鉄砲鍛冶
国友村に次郎助という鍛冶がいた。年の頃はわからないが、若者のような気がする。かれは螺子についてさまざまに想像し、試みに刃の欠けた小刀でもって大根をくりぬき、巻き溝つきのねじ形をとりだし、もう一度大根にねじ入れてみた。これによって雄ねじと雌ねじの理をさとり、老熟者に説明すると、一同、大いに次郎助をほめた。その名が「国友鉄炮記」にとどめられていることからみても、かれの名と功は感嘆されつつ伝承したものとおもえる。

薩摩の種子島に鉄砲が伝来するのは、天文12年(1543)8月である。ところが「国友鉄炮記」によると、伝来してわずか一ヵ年で、国友村で国産の二挺が完成した、という。信じがたいほどのはやさだが、前後のことから考えあわせるとほぼ本当のことのようにおもえる。「国友鉄炮記」によれば、種子島の島主の時堯は、ポルトガル人から得た鉄砲を島津義久に贈った。もらった島津義久が、京の将軍足利義晴にこれを贈ったという。その義晴が、侍臣細川晴元に、これをつくるよき鍛冶はないか。といって、さげわたした。細川晴元が北近江の守護職である京極氏に相談すると、自分の領内に国友村というすぐれた鍛冶村がある。と言い、天文13年2月、モデル一挺をこの村にさがわたした。一村の鍛冶があつまってその仕掛けを見きわめ、完成したのが、わずか六ヵ月後の8月12日だったそうである。 司馬遼太郎著「街道をゆく」より

歩くうちに、古い門を構えた屋敷があって門の横が店舗になっている。店の板壁に木製の看板が打ちつけられていて、天文十三年創業鉄砲火薬商  国友源重郎商店とあるのをみておどろいた。天文十三年といえば、鉄砲伝来の翌年で、国友村がその製作に成功した年である。むろん世界最古の鉄砲火薬店といっていい。客も店の人もいなかった。やがて奥から婦人が出てきた。当家の夫人であることがわかったが、そのはじけるような活発な人柄から、最初の瞬間、この家のお嬢さんかとおもった。ともかくも、この夫人が、私どもを邸内の資料館につれて行ってくださった。
司馬遼太郎著「街道をゆく」より

国友村は湖の底のようにしずかな村だった。家並はさすがにりっぱでどの家も伊吹山の霧で洗いつづけているように清らかである。
司馬遼太郎著「街道をゆく」より

片山杜秀氏(慶應義塾大学教授)
大河ドラママニア。1972年の新平家物語、1973年の国盗り物語。
ベスト3
順位は付けられない。
国盗り物語
俄(にわか)やくざ小説。異色。
坂の上の雲

磯田道史氏(静岡文化芸術大学教授)
 4月?から磯田氏がNHKで司馬遼太郎の番組を担当するようであり、テキストが近日中に発売されるようです。
ベスト3
3位 播磨灘物語
2位 花神 司馬氏自らが出来が良かったと発言。
1位 街道をゆく
 同じ作家が日本全国を訪れて記載しているので各地の風土の比較が容易である。司馬氏自身も「街道をゆく」が一番後世に残るのではないかと発言。

東出昌大氏(俳優)
 父親が司馬遼太郎ファン。父親は根来出身。若いが自分の考えをきちんと持っている。今後はドラマ映画等において注目したい。
ベスト3
3位 国盗り物語 齋藤道三の油売り
2位 龍馬がゆく 龍馬の大きさ、無心の考え
1位 峠 長岡ではこの本が出るまで河井継之助を罪人だと思っている人もいたようだ。

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